堀 鉄平 弁護士 – UNILAWの法律サービス
ベトナムで事業展開を進める日本企業にとって、現地の法的環境を正確に理解し、適切な法的サポートを受けることは事業成功の鍵となります。特に、労働法、投資法、企業法といったベトナム特有の法制度は、日本の法体系とは大きく異なる部分が多く、専門的な知識と実務経験を持つ法律顧問の存在が不可欠です。
UNILAWは、ベトナムにおいて日本企業および日本人投資家の皆様に特化した法律サービスを提供する法律事務所として、長年にわたり信頼をいただいてまいりました。私たちは、ベトナム法に精通した弁護士チームと日本語対応が可能なスタッフにより、言語の壁を越えた質の高い法的助言を提供しています。
ベトナムにおける日本企業向け法律サービスの重要性
ベトナムへの投資や事業運営において、日本企業が直面する法的課題は多岐にわたります。会社設立時の投資ライセンス取得、労働契約の作成と管理、税務コンプライアンス、知的財産権の保護、契約紛争の解決など、各段階で専門的な法的判断が求められます。
特に重要なのは、ベトナムの法制度が継続的に改正・更新されている点です。例えば、2020年に施行された改正労働法(Law No. 45/2019/QH14)では、労働時間、時間外労働の上限、労働契約の形態などについて重要な変更が加えられました。第104条では通常の労働時間を1日8時間、週48時間と規定し、第107条では時間外労働の上限を原則として月40時間、年200時間(特定の場合は年300時間まで延長可能)と定めています。これらの規定に違反した場合、企業は労働法第345条以下に基づく行政罰の対象となります。
また、企業法(Law No. 59/2020/QH14)も2020年に改正され、企業のガバナンス構造、株主の権利、取締役会の責任などについて新たな規定が設けられました。第6条では企業の法的地位について、第153条以下では有限責任会社の組織構造について詳細に規定されています。日本企業がベトナムに現地法人を設立する際には、これらの規定を正確に理解し、適切な定款および内部規程を整備する必要があります。
UNILAWが提供する専門的法律サービス
UNILAWでは、ベトナムで活動する日本企業の皆様に対し、以下のような包括的な法律サービスを提供しています。
- 会社設立および投資ライセンス取得支援
- 労働契約、就業規則の作成およびレビュー
- 商業契約(売買契約、代理店契約、フランチャイズ契約等)のドラフティングおよび交渉支援
- M&A取引におけるデューデリジェンスおよび契約書作成
- 知的財産権の登録および権利保護
- 税務コンプライアンスおよび税務紛争対応
- 労働紛争、商事紛争の解決(交渉、調停、仲裁、訴訟)
- 不動産取引および土地使用権に関する助言
これらのサービスは、単なる書類作成にとどまらず、ベトナムの法的環境における実務的な観点から、クライアントのビジネス目標達成を最優先に考えた戦略的助言を含んでいます。
投資法に基づく外国投資家の権利と義務
ベトナムにおける外国投資は、2020年投資法(Law No. 61/2020/QH14)によって規律されています。同法第3条では、外国投資家およびベトナム国内投資家に対する平等な待遇の原則が規定されており、第4条では投資家の権利として、事業分野の選択、投資形態の選択、投資プロジェクトの実施場所の選択などが保障されています。
ただし、第6条では条件付投資分野が規定されており、特定の事業分野については外国資本比率の制限や特別な条件が課される場合があります。付録1および付録2には、市場アクセスに関する条件付事業分野および禁止事業分野が詳細にリストアップされています。日本企業がベトナムへの投資を検討する際には、目的とする事業がこれらの制限対象に該当しないか、該当する場合はどのような条件を満たす必要があるかを事前に十分確認することが重要です。
投資登録証明書(IRC: Investment Registration Certificate)の取得手続きについては、第33条以下で詳細に規定されています。申請書類の準備、提出先の決定、審査期間の把握など、各段階で専門的な知識が必要とされます。UNILAWでは、これらの手続き全般について
、クライアントのニーズに応じた実務的なサポートを提供しています。
労働法実務における日本企業の典型的課題
ベトナムで事業を展開する日本企業にとって、労働法コンプライアンスは最も頻繁に直面する実務課題の一つです。改正労働法第34条では、労働契約は必ず書面で作成しなければならないと規定されており、口頭での合意は労働契約として認められません。また、同条第2項では、労働契約には労働者の職務内容、勤務地、労働時間、休憩時間、賃金、労働条件、労働契約期間などの必須記載事項が明記されています。
実務においては、多くの日本企業が労働契約書の作成において不十分な記載や曖昧な表現を用いてしまい、後に労働紛争が発生した際に不利な立場に立たされるケースが見られます。特に試用期間に関する規定(第24条)では、技術レベルを要する職務については30日以内、大学卒業以上の専門知識を要する職務については60日以内、管理職レベルの職務については180日以内という明確な上限が定められています。この期間を超える試用期間を設定した労働契約は無効とされ、労働者は試用期間なしの正式雇用とみなされます。
契約紛争解決における実践的アプローチ
ベトナムにおける商事紛争の解決手段としては、交渉、調停、仲裁、訴訟という段階的なアプローチが一般的です。2015年商事仲裁法(Law No. 54/2010/QH12、Law No. 95/2015/QH13により改正)第3条では、当事者間の合意に基づき仲裁によって紛争を解決する権利が保障されています。
UNILAWでは、紛争が発生した場合、まず当事者間の直接交渉による解決を試み、それが困難な場合には調停、仲裁といった代替的紛争解決手段を積極的に活用することを推奨しています。特に国際取引における紛争については、ベトナム国際仲裁センター(VIAC)での仲裁手続きが、訴訟に比べて迅速かつ柔軟な解決を可能にする場合が多くあります。仲裁合意の作成、仲裁手続きの代理、仲裁判断の執行に至るまで、UNILAWの弁護士チームは豊富な実務経験を有しています。
知的財産権保護の重要性
ベトナムにおける知的財産権の保護は、2005年知的財産法(Law No. 50/2005/QH11、複数回改正)によって規律されています。第4条では、知的財産権者は自己の知的財産を使用する権利、他者による使用を許諾または禁止する権利、知的財産権の侵害に対して保護を求める権利を有すると規定されています。
日本企業がベトナム市場に参入する際には、商標権、特許権、意匠権などの知的財産権を事前に登録し、適切に保護することが極めて重要です。第124条以下では商標権の登録手続きについて、第58条以下では特許権の登録要件について詳細に規定されています。UNILAWでは、知的財産権の調査、出願、登録、権利侵害への対応まで、包括的なサービスを提供しています。特に模倣品対策や不正競争行為への対処については、行政措置と民事訴訟を組み合わせた効果的な戦略を立案しています。
税務コンプライアンスと移転価格税制
ベトナムの税制は近年急速に整備が進んでおり、特に外国投資企業に対する税務調査は年々厳格化しています。法人所得税法(Law No. 14/2008/QH12、複数回改正)第8条では、関連企業間取引における移転価格について独立企業間原則に基づく価格設定が義務付けられています。
移転価格文書化規制(Decree No. 132/2020/ND-CP)では、一定規模以上の関連者間取引を行う企業に対し、詳細な移転価格文書の作成と提出が要求されています。日本本社との取引が多い現地法人にとって、この移転価格文書の適切な準備は税務リスクを最小化するための必須要件となっています。UNILAWでは、税務の専門家と連携しながら、移転価格ポリシーの策定支援、文書化支援、税務調査への対応などを行っています。
M&A取引におけるデューデリジェンス
ベトナム企業の買収や合弁事業の設立を検討する日本企業にとって、徹底的な法務デューデリジェンスは不可欠です。企業法第201条以下では、株式譲渡および持分譲渡の手続きについて規定されており、第202条では株式会社における株式譲渡の自由原則が定められています。ただし、定款で譲渡制限を設けることも可能であり、実際の取引では定款の詳細な確認が必要です。
デューデリジェンスでは、対象企業の法的地位、資産状況、契約関係、労働関係、税務状況、知的財産権、環境コンプライアンス、係争案件の有無など、多岐にわたる事項を調査します。UNILAWでは、これらの調査を体系的に実施し、発見されたリスク要因について具体的な対応策を提案するとともに、取引契約書の作成においてリスク軽減条項を適切に盛り込むサポートを提供しています。
不動産取引と土地使用権
ベトナムでは土地は国家所有とされており(2013年土地法第4条)、外国投資企業は土地使用権のみを取得することができます。第186条では、外国投資企業が賃貸、承継、国家からの配分または賃借という方法で土地使用権を取得できると規定されています。
工場用地の取得や事務所の賃借にあたっては、土地使用権証明書(Red Book)の有効性確認、土地利用計画との整合性確認、環境影響評価の要否確認など、多くの法的チェックポイントが存在します。また、土地使用権の期間、更新手続き、第三者への譲渡可能性なども、投資計画において重要な検討事項となります。UNILAWでは、不動産取引における包括的な法的助言を提供し、クライアントの不動産投資が円滑に進むようサポートしています。
まとめ — 専門的法律サービスによる事業成功支援
ベトナムにおける事業展開には、複雑かつ頻繁に変更される法制度への対応が求められます。UNILAWは、ベトナム法に精通した弁護士チームと日本語でのコミュニケーション能力により、日本企業の皆様が直面する法的課題に対して実践的かつ効果的なソリューションを提供しています。会社設立から日常的な契約業務、労務管理、紛争解決に至るまで、あらゆる段階で信頼できるリーガルパートナーとしてご支援いたします。
ベトナムでの事業運営における法的課題やご質問がございましたら、どうぞお気軽にUNILAWまでお問い合わせください。経験豊富な弁護士が、お客様のビジネスに最適な法的サポートを提供いたします。