本文へ移動
JP EN FR CN VN
MARITIME • INSURANCE • INVESTMENT

企業 内 弁護士 の重要性と Unilaw の支援

0 Comments

企業内弁護士の重要性とUnilawの支援

2004年、韓国のDaewoo International Corporationは、ベトナムのヴィンフック省における縫製工場の買収という重要な投資判断を迫られていました。この取引は、工場施設だけでなく、土地使用権、機械設備、そして既存の労働者チームをまるごと引き継ぐという複雑なM&A案件でした。ベトナムへの外国直接投資(FDI)においては、現地法律への適合性確保が事業成功の鍵となります。特に、資産譲渡、税務処理、労働法規制という三つの柱を同時に満たさなければ、投資後に重大な法的リスクが顕在化する可能性があります。

このような案件において、企業内弁護士(インハウスローヤー)の存在は極めて重要です。しかし、ベトナムに進出したばかりの日本企業や韓国企業の多くは、現地法制度に精通した専門家を社内に抱えていません。そこで、現地の法律事務所による包括的な法務支援が不可欠となります。Unilawは、Daewoo International Corporationに対し、工場買収に関する全プロセスにおいて専門的な法律アドバイスを提供しました。

外国投資家の資産買収に関する法的枠組み

ベトナムにおける外国投資家による資産買収は、主に2020年投資法および2020年企業法によって規制されています。2020年投資法第23条から第25条は、外国投資家の投資条件について定めており、外国投資家がベトナムで投資活動を行う際に満たすべき要件を明確化しています。また、同法第33条から第36条は、投資手続きの詳細を規定しており、投資登録証明書(Giấy chứng nhận đăng ký đầu tư)の取得プロセスが含まれます。

企業法2020年第XI章は、企業の売買、合併、統合について規定しており、M&A取引における法的手続きの基礎を提供しています。Daewoo International Corporationのケースでは、100%外資系子会社であるDaewoo Apparel Việt Namを通じた買収という構造が採用されました。これは、外国投資家がベトナムで事業を行う際の一般的なスキームであり、投資法の規定に従った適切な企業形態です。

資産譲渡における主要な法的課題

本件において最も複雑だったのは、土地使用権の返還・回収手続きでした。ベトナムでは、土地は国家所有であり、企業は土地使用権のみを保有します。売主であるGreen Global Garment Co., Ltd.は、ヴィンフック省人民委員会に対して土地使用権の返還手続きを完了する必要がありましたが、この手続きには予想以上の時間を要しました。Unilawは、先行条件(Điều kiện Tiên quyết)の履行期限延長に関する書簡の起草と交渉を支援し、2005年2月23日までの期限延長を実現しました。これにより、取引全体が頓挫するリスクを回避することができました。

また、機械設備の譲渡に関する税務問題も重要な検討事項でした。ベトナムの税務規制では、固定資産の譲渡時に輸入税の優遇措置を受けていた設備について、一定の条件下で追徴課税が発生する可能性があります。2019年税務管理法および関連する政令に基づき、Unilawは買主が将来的に予期せぬ税務負担を負わないよう、詳細な税務意見書を提供しました。これにより、Daewoo側は取引コストを正確に見積もることが可能となりました。

労働法規制への対応

M&A取引において見過ごされがちなのが労働法上の義務です。2019年労働法第46条から第51条は、企業の譲渡、合併、統合時における労働者の権利保護について詳細に規定しています。具体的には、既存の労働契約の承継、労働条件の維持、労働組合との協議などが義務付けられています。

縫製産業は労働集約型産業であり、工場には多数の労働者が雇用されていました。Unilawは、各種労働契約の形態、試用期間の規定、縫製業界特有の賃金規制について包括的なアドバイスを提供しました。特に、企業内労働組合の役割や、基層調停評議会(hội đồng hòa giải cơ sở)の設置要件についても助言を行い、買収後の労務管理が円滑に進むよう支援しました。

売主側の代表者であるTrần Thu Hồng氏(Green Global Garment Co., Ltd.取締役)からは、譲渡前の全ての法的義務について責任を負う旨の表明と保証(tuyên bố và cam kết)を取得しました。これにより、買主は第三者からのクレームリスクを最小化することができました。

包括的な法務支援の実際

Unilawが本件で提供した法務サービスは、単なる契約書のレビューにとどまりませんでした。2005年1月27日に締結された正式譲渡契約(Hợp đồng Chuyển nhượng Chính thức)の起草・交渉に加え、資産譲渡および土地使用権に関する基本合意書(Hợp đồng Nguyên tắc)、債務返済・担保解除に関する合意書(Thỏa thuận Thanh toán Nợ và Giải chấp Tài sản)など、複数の付随契約の整備を行いました。

このような複雑な国際M&A案件では、投資法、企業法、労働法、税法という複数の法域にまたがる専門知識が必要です。企業内弁護士を持たない、あるいは持っていても現地法制度に不慣れな外国企業にとって、現地法律事務所との連携は必須といえます。

土地使用権返還手続きの延長と先行条件の管理

ベトナムにおけるM&A取引で最も時間を要する要素の一つが、土地使用権に関する行政手続きです。Daewoo International Corporationのケースでは、売主であるGreen Global Garment Co., Ltd.がヴィンフック省人民委員会に対して土地使用権の返還・回収手続きを完了することが、契約上の先行条件(Điều kiện Tiên quyết)として定められていました。しかし、この手続きは当初想定された期限内に完了せず、2005年2月23日まで延長する必要が生じました。

このような状況は、ベトナムでの外国投資案件において決して珍しくありません。土地が国家所有であるベトナムでは、土地使用権の移転には省レベルの人民委員会の承認が必要となり、複数の行政機関との調整が求められます。Unilawは、期限延長に関する書簡の起草と交渉を支援し、買主側の権利を保全しつつ、取引全体が破綻するリスクを回避しました。企業内弁護士がいない、あるいは現地法制度に不慣れな外国企業にとって、このような交渉局面での専門的支援は不可欠です。

固定資産譲渡における税務リスクの評価

本件では、縫製工場の機械設備が譲渡対象に含まれていました。ベトナムでは、製造業者が輸入した機械設備について、特定条件下で輸入税の優遇措置を受けることができます。しかし、これらの優遇措置を受けた固定資産を一定期間内に第三者へ譲渡する場合、税務上の追徴課税リスクが発生する可能性があります。

Unilawは、2019年税務管理法および関連政令に基づき、譲渡される機械設備について詳細な税務分析を実施しました。具体的には、各設備の輸入時期、適用された優遇措置の種類、優遇条件の遵守状況などを確認し、潜在的な税務リスクを定量化しました。この分析により、Daewoo側は取引価格の妥当性を評価し、将来の予期せぬ税務負担を回避することが可能となりました。

労働契約承継と労働組合対応

2019年労働法第46条から第51条は、企業の譲渡、合併、統合時における労働者の権利保護について詳細に規定しています。特に第46条第1項は、企業譲渡の場合、譲受企業が既存の労働契約を承継する義務を明確にしています。また、第47条は、労働条件の変更について労働者の同意を得る手続きを定めており、一方的な労働条件の引き下げを禁止しています。

縫製産業は労働集約型産業であり、工場には多数の労働者が雇用されていました。Unilawは、各労働契約の形態(無期限契約、有期限契約、季節労働契約など)を分析し、譲渡後の契約承継プロセスについて助言しました。また、縫製業界特有の賃金規制、特に最低賃金、時間外労働手当、業績給の計算方法についても詳細な説明を提供しました。

さらに重要な点として、企業内労働組合(công đoàn cơ sở)の役割についても検討が必要でした。労働法第170条以降は、一定規模以上の企業における労働組合の設置義務を定めています。買収後、Daewoo Apparel Việt Namは既存の労働組合との関係を適切に管理する必要があり、重要な労働条件の変更については労働組合との協議が法的に要求されます。加えて、基層調停評議会(hội đồng hòa giải cơ sở)の設置要件についても助言を行いました。この評議会は、労働争議を企業内で迅速に解決するための機関であり、労働法第177条に基づき、10名以上の労働者を雇用する企業に設置義務があります。

表明保証条項によるリスク移転

M&A取引において、売主の表明保証(tuyên bố và cam kết)は買主を保護する重要な法的手段です。本件では、売主側の代表者であるTrần Thu Hồng氏(Green Global Garment Co., Ltd.取締役)から、譲渡前の全ての法的義務について責任を負う旨の包括的な表明保証を取得しました。

これには、未払い税金、労働債務、第三者に対する債務、係争中の訴訟の不存在などが含まれます。また、譲渡資産に対する担保権設定がないこと、第三者からの権利主張がないことについても確認を得ました。これらの表明保証により、買主は譲渡後に予期せぬ法的クレームに直面するリスクを大幅に軽減することができました。

国際M&A案件における現地法務支援の価値

Daewoo International Corporationのケースは、ベトナムへの外国直接投資において、現地法制度に精通した法律事務所による包括的支援がいかに重要であるかを示しています。投資法、企業法、労働法、税法という複数の法域にまたがる専門知識を統合し、実務的な解決策を提供することが求められます。

企業内弁護士を持たない、あるいは持っていても現地法制度の実務経験が不足している外国企業にとって、Unilawのような現地法律事務所は、単なる法的アドバイザーではなく、ビジネスパートナーとしての役割を果たします。契約交渉、行政機関との折衝、リスク評価など、取引の全段階において戦略的な支援を提供することで、投資の成功確率を高めることができます。

ベトナムでの投資案件やM&A取引をご検討の際は、Unilawまでお気軽にご相談ください。豊富な実務経験に基づき、お客様のビジネス目標の実現を法務面から支援いたします。

Để lại một bình luận

Email của bạn sẽ không được hiển thị công khai. Các trường bắt buộc được đánh dấu *

Chat qua Line